学校教育_いじめ

YouTubeでこんなサミットがあることを知ったわけです。


平成29年度 全国いじめ問題子供サミット(平成30年1月開催)

 

教師「いじめはいけませんよ」

って教え込むだけでなく、子ども同士で議論させて考えを深める取り組みは有意義だと思います。

いわゆるアクティブ・ラーニング型学習ですね、賛成です。

 

ぜひ上記URLから観ていただきたいのですが、子供たちはしっかり考えることができるんです。すごいです。

だから、学校現場でもこういった機会はぜひ作るべきだし、積極的に作っていきたいと思います。

 

 

ただ、いつも僕は思います。

・いじめを受ける人の特徴は?

・いじめを受けないためにはどうすればよいのか?

・大人の中でいじめはないのか?

これらの視点からの教育、思考が足りないんじゃないかと。

 

まず統計を簡単にみていきます。

■いじめの認知 ※1

 ・小学校78%

 ・中学校80%

 ・高校 56%

年齢を重ねるにつれて減少

→発達によるもの?(被害者、加害者ともに)

→上手にいじめてる?

→集団形成の変化によるもの?

 

■いじめの推移(H25→H29) ※1

 ・小学校260%(118,748→317,121件)

 ・中学校140%(55,248→80,424件)

 ・高校 130%(11,038→14,789件)

増加傾向にあります

→あくまでも増加したのは「認知」がでしょ?

→いじめの枠組みが広くなった?

→声をあげやすくなった?

 

■いじめの種類 ※1

 ・冷やかし、悪口、嫌なこと言われた60%

 ・軽い暴力            20%

 ・仲間はずれ           15%

 

はっきり言って、これらの統計はあまり価値がないように思います。

調査対象が定性的かつ無形であり、時代変遷の影響を受けやすいから。んー

 

 

 

話は戻ります。いじめ教育における欠如した観点について。

大人って都合の悪いことは子供に伝えませんよね。

 

「人間として生きる上で、いじめは付き物。大人の中でもあるんだよ」

 

これっていじめ問題に対峙するうえで最も重要な視点だと僕は思うんです。

まず僕ならこれを子供に伝えます。

その上で、

 

・いじめを受ける人の特徴は?

・いじめを受けないためにはどうすればよいのか?

これらの視点から考えることこそ、人間社会を「生きる力」の養成につながるのでは?

 

だって、教師って卒業させたら知らんぷりですよ?

 

「その時のいじめ」を解決することは当然大事ですが、

将来どうすればいじめを受けにくいのか考えさせ自己防衛力を高めさせることも大事ですよ。

 

こんな統計もあるようです。

メンタルヘルス不調者が現れる原因 ※2

 ・本人の性格67%

 ・人間関係 58%

 

これは社会人労働者で休職された方の主な要因です。

いじめの延長線上にある問題だと僕は思っています。

 

いじめを受けないためにどうすれば?

メンタルを病まないためにどうすれば?

たぶん根本は同じです。

 

「その時のいじめ」だけを解決するのが教師の仕事ではありません。

将来、多種多様な人間と共生していく中、どんな能力を身に着けておくことで自分の身を守れるのか、発達段階に応じて子どもたちに考えさせることこそいじめ問題の根本だと思うのです。

 

いじめ問題は、

「加害者を減らそう」という視点とともに

「被害者にならないように頑張ろう」という視点も大事だということですかね。

 

【引用】

※1 平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(文科省

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/01/10/1412082-2901.pdf

 ※2 職場におけるメンタルヘルス対策に関する調査(労働政策研究・研修機構

https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0100.pdf